過去の受賞作品

第10回短編映画コンクール(2011)


グランプリ
『街灯りの向こうに』 / 山本亜希(愛知県) / 18'00"
『街灯りの向こうに』 【作品解説】
自分が幼い時に両親の離婚、母の再婚を経験しているため、“家族”が自分の映画制作の中でテーマになることが多いです。今回は現代版、小津作品を目指して(と言うのは言い過ぎですが小津作品へのオマージュ的に)父と娘の交流を描きました。現代版ということで小津時代には使われなかったようなCGを使って、ちょっと画に遊び心を取り込んでみたり、当時は少なかったであろう国際結婚も扱ってみました。小津作品にはほど遠いですが皆さんに楽しんでいただけたら幸いです。
準グランプリ
『記憶のひとしずく』 / 畑中大輔(埼玉県) / 15'00"
『記憶のひとしずく』 【作品解説】
認知症の母を介護する生活に追われている理恵子。だが母親は理恵子の事まで忘れてしまい、ヘルパーさんだと思い込んでいる。理恵子はやり場のない気持ちを抱えながらも、結婚して嫁いだ姉の発案で父と共に母が大好きだった映画館に行く事に。若い頃、父と母のデートはもっぱら映画だったのだ。久しぶりに来た映画館で今まで見たことがない昔の姿に戻った母を見るのだった。思い出という最も大切なものを失いかけたある家族が、小さなきっかけで再生していく様子を丁寧に綴っている。
入賞
『嘘~オブラートの月~』 / 加藤秀樹(福島県) / 15'00"
『嘘~オブラートの月~』 【作品解説】
ほんとを言えず悲しいときもあります。でも、ほんとを言うともっと悲しいときもあります。そんなときついてしまった兄の嘘、そして母の嘘。心待ちにしていた実家へ帰省する兄弟と、兄弟の帰省を心待つ母。暑かった夏の一日を描いた作品です。
『壁女』 / 原田裕司(愛知県) / 16'31"
『壁女』 【作品解説】
与田仁美26歳、独身。趣味は壁に張り付く事。ゴミだらけの部屋に住み、職場では上司に怒られ、何とも冴えない日々を送っている。そんな与田が職場に来る配送屋の男性に恋をする。恋愛下手の与田が繰り広げる恋の物語です。
入選
『豪速球』 / 土屋哲彦(神奈川県) / 16'40"
『豪速球』 【作品解説】
「お前、プロの球打ってみないか?…伝説の、豪速球」
高校3年生のノムラは野球部員。夏の大会を前にしたある日、去年卒業したビミョーにウザい先輩、ヤスダに声をかけられる。20年前に引退した巨人のエース、シマダが近所の河川敷でホームレスをやっている!奴の球を打つしかない!…とヤスダは張り切っているのだが…。もちろんそんなはずはないわけで…。しかしウザいながらも先輩の誘いなわけで…。というわけで、ヤスダに連れられ渋々河川敷へと向かったヤスダが見たものは!?そして、一筋の打球が奇跡(!?)を起こす!実力派若手俳優の競演による脱力系青春友情スポ根ムービー!
『さんかく山の頂上で』 / 今西祐子(東京都) / 15'12"
『さんかく山の頂上で』 【作品解説】
キャリアウーマンの育子は、恋愛下手で30代後半なのに未だ独身。ある日、気になる年下の部下と山に登ることになり、「山の頂上で食べるさんかくおにぎりはサイコー」という部下の言葉に一念発起しておにぎりを作ることになるが、家事の苦手な育子はさんかくどころか丸いおにぎりさえも上手く作れないのだった。おにぎり作りに奮闘している夜、彼とケンカした妹が転がり込んできて…。恋愛に不器用な姉妹のそれぞれの恋の行方は…。
『今日はショートケーキの日』 / 中野 森(長崎県) / 20'00"
『今日はショートケーキの日』 【作品解説】
11月22日、晴れ。今日はショートケーキの日。カレンダーを見ると、決まって15日(イチゴ)の下にあるから。2年前、恋人にプロポーズされた瞳(26)は思い出の公園をおとずれた。するとそこで、恋人に浮気された綾(15)と出逢い、都市伝説の「おカラシ様」と間違えられる。瞳は綾のために、恋人への復讐を手伝おうとする。恋に悩む二人の姿を通して女性の結婚観を描く。少しだけすっぱい、イチゴをのせたショートケーキのようなラブストーリー。
『PUPPETEERS FOXTROT』 / 宝 隼也(長野県) / 13'30"
『PUPPETEERS FOXTROT』 【作品解説】
虚実をテーマにし制作した作品です。どこまで本当でどこまでが嘘なのかということのおもしろさを突き詰められたらと考え制作しました。そして、もしかしたら人間個々は何かに操られて生きているのではないかという疑念を持ちつつ制作された作品です。
『世界で一番美しい辞書』 / 竹葉リサ(高知県) / 7'00"
『世界で一番美しい辞書』 【作品解説】
雨に降りこめられた小さな出版社。薄暗い辞書の編集部へ、一人の男が世界で一番美しい辞書を抱えてやってきた。男は愛する女のために、辞書を作ったのだが…。
『闘え!キリィ~ン』 / もてぎ弘二(埼玉県) / 19'56"
『闘え!キリィ~ン』 【作品解説】
コスプレパブのボーイ・サトシは気弱な男。「男らしくなろう!」と、とある武術の道場へ見学に行くが…そこは覆面をかぶって武術を学ぶ道場だった!素顔で使ってはならない武術を学び、師匠に埼玉の平和を守ることを任された地域密着型ヒーロー(?)『闘え!キリィーン』が誕生する。サイボーグでも改造人間でもない、武術を学び覆面かぶっただけの中年『闘え!キリィーン』は、埼玉の平和を乱す悪い組織と対決する。偶然と勘違いの正義で悪と闘う男『闘え!キリィーン』は、悪の組織を一網打尽に出来るのか!?


全国より72作品の応募がありました
審査委員長
高橋伴明(映画監督)
特別審査委員
工藤雅典(映画監督)
椿原久平(映画監督)
冨永憲治(映画監督)


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